鬼灯地獄(笑)

 「…そう、クロウディアが…。悪かったわね…迷惑かけちゃって」
「そんなの気にしないで。心配だったんでしょ、あの子のこと。でもジョーとフランソワーズがついていてくれてるし、まず大丈夫だと思うわ。…たまには子供のことなんか忘れて、思う存分ストレス発散するのも大切よ。『お母さん』」
「からかわないでよ」
 くすりと笑った周は、浴衣姿。藍染に朱と緑で描かれた鬼灯の文様が、しっとりとした風情をかもし出している。

「荒療治 5」より

 ふと、和服姿の女性が描きたくなって。頭に浮かんできたのがこのシーン。

 「おお、こりゃちょうどいいわい。そう言えば『荒療治』ではアクションフィギュアのリクエストなんぞも頂いていたことだし、次は一発、周お嬢様のイラストで行くかぁっ!!」…なんて、軽~い気持ちで描き始めたのが、管理人にとっては運の尽きだったのであった。…そう、このイラストの別タイトルはそのものずばり、「鬼灯地獄」。
 だってさあああぁぁっ!! 浴衣のポーズ自体はわりかし簡単にできたものの、「鬼灯の文様」ってやつがどこにもない。ええもう、ネットでも調べたし、図書館にも行きましたわよ。なのになのに、どーして資料が見つからねえんだあああぁぁっ!! 鬼灯って、着物の柄としてはそんなにマイナーな存在なのか…?
 だが、ないものはしょーがねぇ。ここはいっちょ、自分で考えるしかないか。…あれ? でも待てよ。鬼灯の葉っぱってどんなんだったっけ?
 しばし考え込んだ管理人の頭に蘇る記憶。そういえば確か、うちにも鬼灯の鉢植えがあったっけ。喜々として庭に出てみたものの、頃はすでに秋の半ば、霜降の候ともなればみんな枯れちゃって、どいつもこいつも見事な干物状態。こんなんから原型なんざ想像できるかー!!
 再度ネット検索。再度図書館通い。でもってようやく目あての葉っぱを見つけ出し、浴衣の模様も無事クリア。あとは色塗りだけ~♪となったところでjui様にラフを送って掲載してもよいかどうかお伺いを立てる。もちろん、返事はOK! 「ありがとうございますうううぅぅ~!!」と西の空に向かって拝礼し、あとはとにかく塗り塗り塗り…。で、ようやく九割がた完成、残るは仕上げだけという段階になって思いがけないアクシデントがっ!!!(詳しくは「泡沫」2003.10.20.付の日記をご覧下さい<どうやら、自分では言いたくないらしい)

 そんなこんなでようやく書き上げた二枚目がこれでございます。ああ…それにしても疲れたわ。

 え…「何そんなに愚痴ばっかたれてんだ」?「埒もないことばかり並べ立てやがって結局何が言いたい」?…はい、お説一々ごもっともでございます。今回の絵はキリリクでも何でもなく、元はといえば管理人がただ描きたいから描いただけで…そう、全てはこのオバサンの「身から出た錆」なんでございますぅぅぅ~っ! ごめんなさぁ~いっ(号泣)! ただ管理人、今回のことから学んだ教訓が一つ。

 「オリジナル・二次創作に関わらず、登場キャラにあまりこった模様の衣類を着せるのはやめましょう」

 だからですね…今後はこれをモットーにしていきたいなー、なんてふと思っただけでですね…ひええええっ!!(周囲から飛んできた石つぶてに耐え切れずアワをくって逃走)

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