2003.09.26.(金)      案内人の衝撃

 秋のお彼岸、ということでお墓参りになど行ってきました。管理人の父方のお墓は山梨にあるので東京からは往復約三七〇km、決して遠い距離ではないが、できるなら日帰りは避けたいところ。しかも今回は案内人まで一緒についてきた(っちゅーか、連れて行った)ので、ここは無難に一泊二日の日程を組んだのね。
 宿泊先はもちろん「犬連れOK!」の某ペンション。連休と週末の狭間ということで宿泊客は少なかったものの、さすが皆様しっかりわんこ連れ。しかも運のいいことに、みんなシーズー、チワワ、ミニチュアダックスと小型犬ばっかり。…いやうちの案内人、成犬になって妙な知恵がついた所為か、最近大きなわんわんを怖がりやがってさー。でもこれなら大丈夫! と管理人もほっと一安心。なお、ペンションの看板犬だけはかなりの大型犬だったものの、優しいしおとなしいし人懐こいし、この子についてはノー・プロブレムでした。
 パピヨンという犬種上ちょっくら神経質なところがある案内人も、やがて皆と打ち解けてころころ楽しげに遊びだし、それを見ている飼い主同士の間にも、楽しいおしゃべりの花が咲く。

 が。そこに意外な伏兵がいたりしたのである。それは、チワワのTちゃん、一歳三ヶ月、オス。これがまあ、某CMに出てくるあのチワワちゃんそっくりで、可愛いーの何の。その日のワンちゃん仲間では最年少ということもあって、一番元気に遊びまわり、人にも犬にもたっぷりの愛嬌を振りまいていたのだが…。
 気がつけば、うちの案内人のところにやってきて早速のご挨拶。さすが、物怖じしないよい子だわい。
 わんこの挨拶というのは、お鼻とお鼻、そしてお尻とお尻をくんくん嗅ぎ合うのが礼儀。鼻はともかく、尻はちょっと…と人間サマなら引いてしまうところだが、何でもわんこのお尻には「肛門腺」という器官があって、皆それぞれ違うニオイを出しているんだとか。つまりワンちゃんたちは、そのニオイで相手が誰だか識別しているんですね。だから、人間サマがどう思おうが、彼らにとってはこれこそがエチケット、小笠原流。案内人とTちゃんのご挨拶も、礼儀正しく作法通りに行われていた…はずなのに。
「ちょっとTちゃん! あなた、いつまでパピちゃんのお尻嗅いでるの!」
 団欒の中、Tちゃんの飼い主さんのうろたえた叫び声が響く。何とTちゃん、いつまでたっても案内人のお尻から離れないのだ。男の子と女の子ならよくある光景だが、一応男同士だぞ、こいつらは…と思し召されたのであろう。心ある飼い主ならば当然の反応である。
 だが、管理人はいたって平然としていた。…だって、うちの案内人…「誰そ彼」の「案内人の自己紹介」にも書いたけど「やたらと男の子にモテる」んだもぉ〜ん! いや、すごいんですよマジで。散歩に行けば近所のわんこ友達の男の子が寄って来るわ来るわ…中には、ただの挨拶とは思えない濃密なスキンシップを求めてくる子もいたりして、実は密かに管理人、案内人のことを「二丁目犬」と呼んでいるくらいなんよ。ただし、案内人の名誉のために言っておけばその好みは極めてノーマルで(ただし年上専門)、あまりにしつこく言い寄る男にはそれはそれはものすごい剣幕で吠えかかり、自力で追い払う…のがお約束だったりするのだ。

 あら、今度もちょっと不機嫌そうな顔になってきたわ。ジョーくんなら困ったふうに眉をひそめるとか、アルベルト様なら思いっきり眉間にたてじわを寄せ始めたあたりかしら(←こらこらっ!)。…まあ、放っときゃ自分で何とかするだろうけど、小さな可愛いTちゃんが吠えられても可哀想。初対面のことではあるし、よし、今夜は特別にあたしが仲裁に入ってやろう…。珍しくそんな優しい気持ちになった管理人が、Tちゃんに向かって「ごめんね、うちの子男の子なのよ…」と穏やかに諭そうと思った瞬間。

がうがうがうっ!!!

 …あ。一歩遅かった。とうとう堪忍袋の緒がぶちキレたか、Tちゃんに激しく吠えかかる案内人。
 が、そのあとには更なる衝撃が管理人を、いや案内人を待ち受けていたのである。

 案内人の剣幕に一瞬たじろいだTちゃん。ああ、大きなお目目が潤んで泣きそうになってる…可哀想…。と思ったまさにその刹那。
ひええええぇぇっっっ!!!
 案内人がもし現実世界でも人間語をしゃべれたら、間違いなくそんな悲鳴を上げていたに違いない。

 何とTちゃん…次の瞬間、がば、と案内人のお尻に抱きつき、まぎれもない「マウンティングポーズ」を決めてしまったのであった…。



 「マウンティングポーズ」とはわんこにとってそのものずばり、アレを意味する。びっくり仰天した双方の飼い主が、大慌てで引き離したことは言うまでもない。しかし何つーか…案内人にとっては「自分よりかなり年下の、小柄で華奢な美少年に初対面の握手を求めたら、有無を言わさず押し倒された」も同然の体験だったわけで。部屋に帰ってからも呆然としっぱなし、やがて深い心労にくたびれ果てたかのか、苦悶するような顔で眠ってしまったその姿を見ながら管理人の方はおかしいやら気の毒やら。いくら何でも、あそこまで強引な実力行使に出たお友達はいなかったもんねぇ。
 だけどね、パピや…長い人生(あ、犬生か)、いろいろなことがあるもんなんだよ。今日のことはショックだったろうけど、「いつか笑える日がくるわ〜♪(中島みゆき『時代』)」。だから、あんまり深く気にしないでね…。

 しかしこいつ、こんなにも男の子にばっかりモテるということは、もしかしたらもしかして、人間だったら超弩級の美青年ってか? それも、ジョーくんみたいな細身の女顔っ(落ち着け>自分)!? おい…それってモロに管理人の好みじゃないかあああっ(やめんかいっ>自分)!! や〜ん、も、オバサンどおしよお…っ(←すでに人類の恥)!

 がうがうがうがうっ!!! せっかく気持ちよく寝てるそばで、うるさいんでちよっ!! しかもボクは今、機嫌が悪いんでち! いーかげんにしないと、今度は喰いつきまちからね!!

 犬用ベッドの下から引っ張り出したレッドカードを叩きつけられ、返す言葉もなく人間用ベッドにもぐりこんだ管理人。…しかしパピよ、お前、旅先にまでレッドカードなんて持ってきたのかい? さすが、だてに三年半もあたしの飼い犬やってないねぇ…(それ以前にあんたはさっさと人間やめなさい<パピ)。



2003.09.16.(火)      100gの値段

 去る14日、京屋リンコ様、まるり様、jui様と4人で「プチオフ会」なるものをやりました。池袋で待ち合わせして、それからちょっとの間リンコ様&まるり様組とjui様&オバサン組とで別行動。そのあとまた合流して銀座に移動、みんなでワインなど傾けつつ優雅にお食事…うふふ。とっても楽しかったっす。
 皆様、どうもありがとうございました〜(平伏っ)。

 …と、ここまではよかったのだが。実は今日、そのときの写真をリンコ様が送って下さったのよね。メール届いたときには滅茶苦茶嬉しくてさー、「わーい、あのときの写真だ〜」なんて小躍りしながらいそいそとファイル、開いたんだと思いねぇ。
 したら。したらしたらしたらあああぁぁぁっ!!!
 
 オバサンだけデブ。

 いや、当たり前といえば当たり前なんだけどさ。最近のお嬢様方ってみんなスリムでスタイルいいし、ファッションにも敏感でセンスだって磨かれてるしさ…そんな中にいい年こいたオバサン(←しかも、皆様みたいな若い頃でさえおしゃれにはかなり無頓着だった前科者)が紛れ込むこと自体に無理があるってこたぁ最初からよくわかってたんだけどね。
 また、皆様揃ってすごくスリムでスタイルよくて、お顔なんてみんなきれいな卵型! ああ、できることならこのまん丸顔の肉を少し分けて差し上げたい…いえ、どーか引き取って下さいませぇ〜っ!!!…って叫びそうになりましたわよ、ホント。

   でも、一応オバサンもね…今年の初めに比べれば3〜4キロ、体重落ちたんですけど…。それでも体脂肪率は決して低いとはいえないし、中を開けてみればそれはそれは美しい霜降り肉になっているんでしょうけれど…うん、きっと肉屋に持っていったら仕入れ値で100g2000円は確実だな。ふははははっ! 勝った、勝ったぞ、松坂牛!(牛と張り合ってどーする>自分)

 ああ、いかんいかん。衝撃のあまり、またまた指がすべってわけのわからないことを書いてしまったわ。しかし考えてみれば、お誘いを頂いたのが今だから、まだこの程度で済んだのかもしれん。もしこれが今年の頭、1月とか2月だったら…。(←考えただけでめまいを起こしてフリーズ)

 しかしながら、本当に楽しくて最高のひと時だったことには間違いありません。皆様、気さくで親しみやすくて、外見だけでなく内面もとても素敵な方々ばかりでした。もし機会がありましたらまた是非、よろしくお願い致します(はあと)。



 …はぁ。この前の夜、酔っ払って帰ってきたのはオフ会に行ってきたからなんでちか。それにしても天下の松坂牛に張り合うとは、相変わらず身の程を知らない人間でちねぇ。「美しい霜降り肉」…? バラ肉以上に脂身ばっかりなんて可能性は考えてないんでしょうか。ボクの試算では、100g98円の特売品がせいぜいだと思うんでちけど…。(<言うだけ言って、管理人に聞かれないうちにさっさと逃走する案内人)



2003.09.03.(水)      女を捨てた日

 久しぶりにデパートにショッピング。ところがそんな日に限ってうちの真ん前で電気工事やってたりして、車出すのに一苦労。…だって、道路に大穴開いちゃってたんだもん。それも二箇所も。帰ってきたときがちょっと心配だったけど、工事のおじさんたちが穴に鉄板敷いてくれたりして必死に通してくれたし、ま、何とかなるだろうと深く考えずに出発。

 デパートは…楽しゅうございました。ウィンドーショッピングして、お昼食べて、夜のおかずも買って、留守番のワン公にもお土産(おもちゃのボール。穴がいっぱい開いてるのが笑える)買って、意気揚々と引き上げてきたならば。ああ、きたならば。
 出がけに開いてた道路の穴がますます増殖してやがりまして、これじゃ車庫に車入れられねーじゃん…。一瞬呆然としたものの、額に大汗かいて「ご迷惑をかけて申し訳ありません!」なんて頭を下げてくれてるおじさんたちに文句なんて言えるはずもない。素直にその指示にしたがって、自宅のちょっくら手前に堂々と路上駐車。実はうちの前の道路ってとんでもなく狭くて(ポイントによっちゃ車二台がすれ違うことさえ無理)、そんなことしたら鉄板で他の車が通れなくなっちまうんだけど、その辺一帯は工事のためにしっかり車両通行止めになってたし、おじさんたちも「大丈夫ですよ」って言うからさ、信じたわけよ、その言葉を。

 まさかそれが、あのような喜劇…じゃなかった、悲劇の幕開けになろうとは一体誰が想像したであろうか。

 とりあえずおうちに入り、半狂乱になって出迎えてくれたワン公をお土産でなだめ、買ってきたものの整理もすませた管理人が向かった先は洗面所。…そう、オバサン、外出から帰ったら速攻でメイク落とす人なんです。もともと顔にあれこれ塗ったくるの嫌いだし、ましてここしばらく「大人のニキビ(吹き出物とも言う)」に悩まされてたりするもんで。クレンジングオイルをたっぷり手に落とし、顔につけてマッサージを…しようと思った瞬間、盛大に鳴り響いたインターフォンのベル。…焦りましたわよ。だけど考えているヒマなんざねぇっ! 手についたオイルだけをざっと洗い流し、あたふたと受話器を取れば「すみませ〜ん、工事してる者なんですが、車ちょっと、動かして頂けませんか?」とのお言葉がはっきりと聞こえてきた。
 そんなっ!! あんた今あたしがどんな状況かわかってんの!? 顔中にオイル塗ったくって、ぎらぎらのぬとぬと状態なのよっ!!
 だが、この炎天下に汗水流して働いている方々に対して、一介のゴクツブシにしか過ぎないオバサンが文句言ったり、顔洗うまで待たせたりするのはあまりにもバチ当たり。ましてそれは、このご町内のための電気工事だったりするのだ。しかも、我が家で運転免許を持っているのはあたし一人…この場合、人として取るべき道は何か。んなこと考えてる間にざっとでも顔洗っちまえよ、なんてのは今だから言える台詞。すっかりパニックってたあのときの管理人にそんな冷静な判断力などあるわけがなくて。

 はい。オバサン、そのまま外に出て車動かしました。ぎらぎらぬとぬとの顔のまま…。

 ちなみに、車を動かさなきゃならなくなった理由は五件隣のIさんちの車を出すためでした。…そう、オバサンが路上駐車してたのは、Iさんちの真ん前だったんです…。
 何しろ顔が顔だし、できればさっさと家に引っ込みたかったものの、ご迷惑をかけたことには違いないからIさんちの奥さんにも一応、お詫びする。でも、事情が事情だけに先方も嫌な顔一つせず、ご親切にもこう言ってくれたのだ。「…よかったら、うちの車庫に入れといたら如何ですか? うち、一応二台入るし、あたしもこれから出かけちゃうからこのあとは車庫、丸々空きますよ」
 しかし、そこでまた飛んだおじさんの一言。「いや、こっちに動かして頂ければもう大丈夫ですよ」。
 正直、Iさんのご好意にはものすごく、甘えたかったっす。だけどすでにこれだけ迷惑かけてるし、これ以上はとても…

 てなわけでまたしても工事のおじさんのお言葉を信じ…Iさんからはそのお気持ちだけをありがたく頂くことにして、再び車を指示された位置に移動。
 「今度こそ、大丈夫ですよね」という念押しも忘れず、しっかりとうなづいてくれたおじさんの笑顔をこちらもしっかりと心に焼きつけて家に戻る。で、メイク落としの続き。丹念にマッサージして、顔を洗って…そこではた、と迷う管理人。
(できることならこのあと、ビ○レ毛穴パックもしたいなぁ…。だけどまた、インターフォン鳴っちゃったらどうしよう…)
 でもおじさんは「今度こそ大丈夫」と言ってくれたではないか。それにパックが乾くまでの所要時間はたった十五分。万が一…ああ、万が一またあんなことがあったとしても、たった十五分だけ余裕があれば…あれば、あれば、あれば…。
 そんな激しい葛藤を経て二分後。自室で必死こいて神仏に祈りながら、パックの乾燥を待つ管理人の姿があった。
(神様仏様、そして去年天国にいらしたおとーさまっ!! お願いですからあと十五分…いえ、十三分だけこの私に平穏なひと時を〜っ!!!)
 なのに…そんな願いも空しく、どーして鳴るんだ、インターフォンっ!!!!!
 受話器の向こうから聞こえた言葉はまたしても以下同文。あああ〜っ! 今度はさっきよりもっととんでもないことになってんだよっ! 何しろあたし、○オレ毛穴パックの鼻用だけじゃなくて気になる部分用もしっかり貼っつけちゃってんだからねっ!!
 だが、この炎天下に(…以下同文)。それに、生乾きのパックってえれーはがし辛くて、全部取っ払うには顔洗うよりはるかに時間がかかりそう…何よりせっかく貼りつけたパックを無駄にするのも勿体ない。

 …で。またしてもオバサン、そのまま車動かしましたわよ。UVカット用のつば広の帽子めいっぱい目深にかぶって、顔隠しながら…。
 ちなみに今度は、三軒隣のSさんちの車が車庫に入らなかったからでした。さっきオバサンが車動かした先は、Sさんちの…(以下同文)。
 「申し訳ありません、お手数おかけしました」と平身低頭して下さるSさんちの奥さん相手に、「こちらこそすみません。実は今…」と、帽子をとることも顔もさらすこともできない無礼をお詫びする自分の言葉の空しさよ…。しかもそれから工事終了までの三時間、インターフォンが全然鳴らなかったってのが最後のトドメだったよな…(笑with虚ろな目)。



 それでもとにかく工事は終わり、車も無事車庫に入ったんだからもういいです。IさんちとSさんちのご家族団欒タイムにも笑える話題を一つ提供したことには間違いないし、日記のネタも拾えたし。
 …そう、全てこの世はこともなし。終りよければ全ていいはずですから、どうか皆様、今は管理人をそっとしておいてやって下さい…。



 はぁ。前々からうちのママ、「女捨ててるな〜」とは思っておりまちたがこれほどとは…。もしかしてボク、明日から「ママ」じゃなく「パパ」って呼んだ方がいいでちか…? ぎゃいんっっっ!!(←傷口に塩を塗りこむがごとき発言がばれ、教育的指導(鉄拳制裁とも言う)を受けたパピ)



2003.08.30.(土)      飼い主の衝撃

 本日は案内人のお風呂の日。嫌がって逃げ回るのを(←うちのワン公は風呂…というよりドライヤーが大嫌い)朝も早よから追いかけ回し、家中駆けずり回ってようやく捕獲、キャリーバッグに押し込んで、いざペットショップへ。
 お世話になっているペットショップへは車で二十分ほど。そもそもうちのワン公はこちらに頼んで探してもらった仔犬だったし、その前に飼ってたインコも、さらにその前に飼ってたワン公も、エサその他のペット用品は全てここで買っていたという長〜いおつき合いのお店である。
 てなわけで、すっかり顔馴染みになっているトリマーのT山さんに「パピちゃん、いらっしゃぁい(はあと)」と笑顔で迎えて頂き、ワン公を預けて飼い主はしばし周辺を散策。ちょっとした買い物をしたり喫茶店でコーヒー飲んだりしておよそ一時間半後、迎えに行ってみたならば。
 再び迎えてくれたのは、T山さんの…沈んだ表情。管理人、ちょっと不安になって恐る恐る尋ねる。
「あのー、うちの子、もう終りましたでしょうか…」
 振り向いたT山さんの口調が重い。
「ええ、もうちゃんと出来上がって、いつでもおうちに帰れますよ。でも…」
「は?」
 一瞬の沈黙。知らず知らずのうちに、T山さんにずい、と詰め寄る管理人。それを見返すT山さんの困りきった眼差し…。
「…パピちゃん、ノミがついてたんです…シャンプー中、十匹は取りました…」

 ええええええええっっっ!!!! 何ですとおおおぉぉぉっ!!!

 瞬時にして、ムンクの「叫び」そのものと化す管理人。
「そんなっ!! ちゃんと薬使ってるのにぃぃぃっ!?」
 畏れ多くも、うちのワン公御用達のノミ取り薬はTVのCMでもおなじみのあの「フ○ントライ○」。第一、「ノミがいた」なんて言われたのは、初めてのシャンプー以来のことじゃないかあああっっっ(←そのときはまだ小さすぎて薬が使えなかったため、仕方ないと言われた)。
 管理人、よろめきながらもワン公入りのキャリーバッグを受け取り、ふらふらとお店の外へ。頭の中は完全に真っ白、ちゃんとお礼を言ったかどうかすらも覚えちゃいねぇ。そんな管理人の背中に、T山さんの「ノミの駆除、なさった方がいいですよ…」と言う声が躊躇いがちに、しかしはっきりと聞こえたのであった。

 帰りの車の中、脳裏をぐるぐるぐると駆け回るさまざまな思い。
(子供の病気は親の責任とも言うけれど、ペットのノミは…それ以上に飼い主の責任じゃないかあぁぁっ!! 一体何やってたんだあああっ>自分)
(だけどだけど、薬はちゃんとつけてやってたはず…獣医さんに相談して、一ヶ月おきって指導もしてもらって…)
 ましてフ○ントライ○には「投与日シール」という、次回の投与日を忘れないようカレンダーに貼るシールまでおまけでついているのだ。なのに忘れるはずなんて…。
 ぐるぐるぐるぐる。すでに思考は完全にメリーゴーラウンド。
(とにかく帰ったらパピのベッド洗濯して、ケージを徹底的に掃除して…そうだ、こいつはあたしのベッドにもしょっちゅう上がりこんでごろごろ昼寝したり、体掻いたりしてたっけ…うわあああっ! それじゃ、シーツに枕カバーにタオルケットに、それから寝間着も洗わにゃいかんってことー!?)

 かくして家に帰り着くやいなや、管理人がケージの掃除と洗濯機二杯分の大洗濯に精を出したのは言うまでもない。
 そして全てが終ったあとには、へろへろに疲れ果てた飼い主、そして「お風呂」という大仕事を立派に成し遂げたにもかかわらずほったらかされて完全にへそを曲げた犬。ああ、たかがノミ、されどノミ。ただのお風呂がこんな大騒ぎになるとは…。いやしかし、これは飼い主としてのプライドに関わる大問題なのだ(←それもちょっと大袈裟)。

 全くもう…何で、薬つけてるのにノミがつくんだよっ!!

 やがてふつふつと怒りがわいてきた管理人、パピ用の薬箱を引っ張り出し、がさがさとかき回すこと三十秒。目あてのフ○ントライ○を引っ張り出すと同時に般若のような形相で睨みつけたのであった。…ったくもう、こんな役にも立たない薬作りやがって。消費者センターに訴えるぞっ!
 だが、一応念のため、と「投与日シール」も確認した刹那、そこに信じられないものを見る。このシール、十二枚一組になっていて、一枚ずつ上部に1月、2月…と印刷してある。でもって、予定日が4月ならば4月のシール、6月ならば6月のシールをはがしてカレンダーに貼るわけよ。そんな目印がついてれば、大抵の飼い主は予定通りに薬、つけてやるよな…いかにずぼらな管理人とはいえ、例外ではない。すなわち、どの月のシールがはがれているかってことは、そのまま過去の投薬月の記録になっているわけだが。
 手にしたシールのうち、はがれているのは4、6、8月…。
 どーいうことだあああっ!! 今月のカレンダー、シールなんてどこにも貼ってないぞおおおぉぉっ!!
 絶叫したのもつかの間、ある恐ろしい考えがひらめき、震える手でカレンダーを一枚、めくる。すると―

 9月×日の欄に、まぎれもない投与日シールがしっかりと貼り付けられていたのであった。

 …つまり、前回6月に薬をつけてやった管理人、次回は8月だー、と8月のシールをはがしたくせして、カレンダーに貼る段になって、貼り付ける場所を一ヶ月分間違えたと。
 フ○ントライ○さん、すみません。うちのワン公にノミがついたのはあなたの所為ではありませんでした。全ては投与日を間違えた飼い主がバカだったんです…。パピ、ごめんよ…。9月になったら、すぐに薬つけてやるからね…(←フ○ントライ○はシャンプーの前後2日間は投与禁止だったりする。ちなみに、使用時には必ず獣医さんの指導を受けるようにしましょう…って、お前に言われたかねーぞ>自分)



 かくして管理人の「飼い主としてのプライド」は、からからに乾ききった砂で作ったはかない城よりもあっさりと―跡形もなく崩れ去ったのであった。



2003.08.15.(金)      レッドカードは誰がために?

 最近、世界にきな臭いニオイが立ち込めている。まだ人々の記憶に新しいあの砂漠の国の戦争だってそうだし、この国でもはっと気がつきゃ「なんたら法制」とか「かんたら支援特別措置法案」なんかがしっかり成立しちゃったりしてさ。おまけに、タイミングよく某文部科学省が膨大な金使って作った道徳教育の副読本が愛国心とやらの育成を奨励・助長しているとか言っていろんな団体も騒いでいるようだし。自他共に認めるご隠居、ゴクツブシのオバサンでさえ、「ちょっとこりゃヤバイんじゃないのぉ?」てな気分になってくる。

 あ、誤解のないように言っとくけど、前出の法案云々はともかく、オバサンは決して道徳教育や愛国心を否定するつもりはないからね。むしろ大いに必要だと思ってる。ただそれが、国家主導のトップダウンで行われるってことに、どうも胡散臭さを感じちゃうんだなぁ。
 だってさー、道徳なんてモンはもともと学校よりも家庭がガキに叩き込むべきものだと思ってるし、愛国心については「自分をはぐくんだ故郷の山や川、そして海―ひいてはこの国の国土全体に持つものであって決して国家に対するものではない」っていう、最近の新聞雑誌でよく見かける意見に全面的に賛成だったりするしさ。
 大体「国家」なんて、六十余年前に国民全部、戦争っていう最悪の状況に叩き込んだ張本人でしょ。それを深く反省して更生したんならともかく、懲りもせんとまたまたおかしな法案作っておきながらその傍らで「命の大切さ」「他者への思いやり」「平和を守る心」をガキに教えるだぁ? どの口が言うんじゃい、どの口がっ!

 あのさ。もしガキどもにそーいうことを教えたいんだったら、わざわざ副読本なんか作るより、政治家の皆さん全員で、ガキどものお手本になるような行動とった方がよっぽど手っ取り早いんじゃありません? 大体、教科書―特に文系―の内容なんざ、そのときそのときでころころ変わるんだもん。客観的な事実ならともかく、それに対する解釈の部分なんざ、はっきり言ってあんまり信用できないよ。
 だからというわけではないが、今のオバサンの戦争や平和についての考え方のうち、学校の「授業」によって身についたものなんか何一つないぞっ(←そこで威張るのもどうか)。オバサンがそういう問題を考えるきっかけになったのは家族や先生方の戦争体験談(先生方の…とは言っても、それは決して授業ではなく、ただの雑談だった)であり、指針になったのは「009」を初めとする漫画やアニメ、小説の数々でございましたわ。そう、当時のPTAが「悪書」だの「俗悪番組」なんて言って排除運動に躍起になっていた類のモンですわよ。幸いうちの親はそんなことには完全に無頓着だったから(多分、そんな運動があったってこと自体知らないんじゃないかと思う)、おかげさまで何でもかんでも読み放題、観放題だったのは心底ありがたいと思ってるけど、たとえ禁止されてもきっと、こっそり熱心に読みふけっていたんじゃないかなぁ。

 で。「戦争も知らない頭でっかちのガキに何がわかる」という周囲の大人たちの非難にもめげず、バカはバカなりに精一杯考えてたどり着いた結論は、「戦争に正義も悪もない。あるのはただ、殺し合いと死体の山、それだけだ」ってこと。だからこそ、どんな理由があろうともオバサンは戦争には反対する。そりゃね。どんな正論にも聞く耳持たない国があるのは知ってますわよ。独裁体制のおかげで国民の多くが苦しんでいる国があるのも、自分のとこさえよけりゃいい、とよその国にへーきで武器だの麻薬だの輸出しちゃう国があるのも。それを何とかしたいと思うのは人間ならば当たり前のこと。だけど、だからといっていきなり戦争しかけて、力でぶっ潰せばいいってことにはならんだろーに。
 何とかしたいと思うなら、戦争なしで何とかする方法考えようよ。世界中が協力すれば、できないことじゃないでしょう? そりゃ、国家を動かしてるのは人間だ、仲のいい国悪い国だってあるだろう。それでなくても人類の歴史をひもとけば、東西冷戦からベトナム戦争、第一次・第二次世界大戦、日清戦争に日露戦争、アヘン戦争だのアメリカ独立戦争だの百年戦争だの…遠く遡れば白村江の戦いに赤壁の戦い、果てはペロポネソス戦争まで山ほど戦争やってきたそのしこりが残ってうまくいかないという国々もあって当たり前。この国だって、いまだに「歴史認識の相違」とやらで近隣諸国ともめてるけど、同じような国々はおそらく世界中に存在するはず。そんな相手とそうそう協力なんかできるかいっ、という各国の国民感情は仕方のないことかもしれないし、その手の議論自体をどうこういう気はない。むしろ、かつての時代に辛酸をなめた人々が一人でも生きていて、真実の解明を望むなら、そのための努力はこれからも決してやめてはいけない、大切なことだと思う。
 でも。

 たった一つだけ、それよりも大切なことがある。

 それは、新たなる戦争の勃発を全力を尽くして止めること。繰り返して言うが、自国の国民感情を無理やりねじ曲げることはないし、議論だって双方が納得できるまでとことん話し合えばいい。いや、話し合うべきだ。だけど―やるんだったら、平和なときにやってくれ。
 世界がこんな不穏な空気に包まれている今、このときだけは特別ってことで過去のわだかまりは一時棚上げして、議論もちょっと中止して、互いに一丸となって戦争を止めるために協力することってできないのかなぁ。いや、今でも各国それぞれに努力してはいるみたいだけど、その協力の仕方にはまだ、自国の利益へのこだわりとか、互いの腹の探り合いなんてもんがちらほらと見え隠れしているような気がする。よその国の平和のために自分の国が損するなんざどこだってご免蒙りたいだろうことも、過去の哀しみを、そして恨みを、一時的とはいえ忘れるなんて到底できないだろうこともわかるけど、だけど、そうやってもめてる国々全部に一つだけ共通している事実は―昔、戦争のおかげでひどい目に遭ったってことでしょう? だったら―どんなに辛くても、苦しくても。これ以上そんな思いをする人々を増やさないためにと敢えて立ち上がる国があってもいいんじゃないかしら。

 もし、ほかにそんな国が現れないというのなら。はい、政治家の皆様方、お待たせ致しました。話はやっと冒頭に戻ります。身をもってガキどものお手本になるチャンスですよー。
 この先、世界のどこかでまた戦争がおきそうになったらあんたたち全員で手分けして世界中回りましょう。でもって、戦争に加担しないよう、決死の覚悟で説得して下さい。もちろん、素直にいうことを聞いてくれる国だけじゃないだろうから、もしかしたら経済制裁だの貿易拒否だの、とんでもない報復措置を食らうかもしれないけど、そんな戦いだったら―そういう行動の結果の不景気だったら、貧乏だったら。そのときこそオバサン、「撃ちてしやまん」「ほしがりません、勝つまでは」の覚悟で最後の最後まで「国家」に殉ずるからさ―

 「世界唯一の被爆国」「平和国家」を自認するんなら、それくらいのことはやってみろ。金儲けやテストの点数で世界一になるより、そっちの方がどれほど国威発揚になるかわからんぞ。なのにそんな努力もしないまま、仮想敵国からの攻撃の幻影ばかりに怯えて軍備を拡張し、やれ基地の建設だ、軍事演習だと自分をはぐくんでくれた大地を、自然を、山河を町を悪戯に壊すことしか能のない国家になんて、誰が従えるか。

 …と。ここまで書いたあとで今日の新聞読んだらさ。例のきな臭い法案だの、果ては憲法改正に賛成している議員さんって、かなり若手が多いんだって。まぁ、オバサンたちよりさらに下の世代なら、戦争体験を聞く機会なんてほとんどないままに育ってきたんだろうから、それも仕方ないのかもな…なんて、ため息つきつき記事を読み進んでいったらば。
 「若手」っていってもみんなオバサンと同世代、いや年齢だけならオバサンよりも上の連中ばかりじゃないかー!! あ…あんたたち、周囲の人から戦争体験って聞いたことないの? 「009」読んだことないの? 手塚治虫先生の「ゴッドファーザーのむすこ」は? ちばてつや先生の「紫電改のタカ」は? 「旧ゼロ」の名作、「太平洋の亡霊」も「平和の戦士は死なず」も観なかったっていうのおおおっ!? …ああ、オバサンしばし呆然。

 …そうか。きっとこういう人たちって小さい頃から勉強ばっかしてて、教科書以外のモン読んだことないんだな…。
 皆さん! ガキには漫画も読ませましょう! アニメも映画も観せましょう! ゲームだってやらせましょう! 教科書ばっか読ませてるとバカになりますよおおおぉぉっ!!!

「ママッ!! さっきから黙って見てりゃ、だんだん発言が過激になってきてまち! こんなデリケートな問題、頭に血が昇った状態で論ずるもんじゃありまちぇん! よーし、ボクも今日こそ出しまちよ…ほら、レッドカードッ!!」



 ついに登場したレッドカードにより、管理人、強制的に退場。だがパピがレッドカードを突きつけたい相手、本当は管理人以外にも―いるのかもしれない。



2003.08.04.(月)      難しいお年頃

 女というもの、大抵は実年齢より若く見られると喜ぶ。もちろん、管理人も例外ではない。しかしながら「オバサン」といわれる年代にさしかかってくると、若く見られて嬉しいよりも、むしろムカつく場面にぶち当たることも結構多かったりして。
 自分で言うのもなんだけど、実は管理人、戸籍上の年齢よりもかなり若く…というよりガキっぽく見られがちである。もちろんそれは、肌がきれいだからとかスタイルがいいからとかいうことでは決してなく、ただ単に「顔が丸い」「精神年齢が低い」ってだけのことなんだけどね。
 マジでオバサン、顔はガキんちょの頃から真ん丸でございました。思春期から二十歳前後にかけてなんかもうパンパンのぷっくぷく。昔、親指と人差し指で小さな丸を作って頬の肉を絞り上げ、「たこ焼き〜」とやらかすボケが流行ったけど、アタシの場合、そんなことしなくったって顔全体が見事なたこ焼きでしたわよ。最近はさすがに寄る年波で肌がたるんだか頬がこけたか、多少は縦長の楕円形に近くなってきたものの、それでもやっぱり丸は丸。鼻の頭を中心にしてコンパスで円描きゃ、輪郭全部がぴったりとその円周に一致してるんじゃないかっつーくらいで。精神年齢の方は、このトシになってもいまだに「きゃああぁっ、ジョーくん素敵っ!」なんて雄叫ってると言えば、他に説明する必要はないわな…(虚笑)。

 じゃあ、実際どんなふうにムカつくかって言うとね…例えば会社員時代、こんなことがあったの。
 オバサンの部署には女がたった一人しかいなかったので、新人の女の子が配属されたりするとその教育係は自動的にこちらにまわってくる。本来なら入社二〜三年目の人間が担当すべき仕事、こちとらその時点ですでにそれを十年近くオーバーしていたが、他にいなけりゃしょーがないってんで、まだ学校出たばかりの若く初々しい娘さんに、仕事やマナーを一から教えることになるわけよ。
 最初のうちは至極うまく行く。今時の娘さんは素直で屈託がなく、必要以上に物怖じすることもなくて(無神経という輩もいるが、オバサンはこういう子の方がやりやすかった)、顔をあわせたその日から「りーみんさん、りーみんさん」とよく懐き、親しげに話しかけてくれる。敬語の使い方がイマイチで、ちょッくら油断するとたちまちタメ口になっちゃったりするところが気になるが、まあ、そのへんは時間をかけてゆっくり教えればよかろうて、ふぉっふぉっふぉっ。
 が。ちょっと親密度がまして、お互い立ち入った話などするようになってくると必ず出る質問がこれ。

「りーみんさんって、○○さんの何年後輩なんですかぁ?」

 ○○さんってのは総務か人事の誰かで、入社したての新人ちゃんを一番最初に世話する人ね。当然、新人ちゃんにとっては一番印象深く、ときには「社会人としての目標」にもなったりするかなり美味しい…じゃなかった、重要な役割をになう人材である。だが、大抵の場合、そいつはオバサンが人事にいた頃、手取り足取り世話してやった、四〜五年後輩の奴だったりするんだわ、これが。
 だけどこんなところで嘘をついても始まらないから、素直に真実を告げる。と…。
「えーっ!」
 そう叫んだきり、言葉を失う娘さん。…そーね。貴女がアタシにあんなにも気安く話しかけたり懐いたりしてくれたのは、ひとえにアタシが貴女と同年代…たぁ言わないが、せいぜい五〜六年くらいっきゃ違わないと思っていたからなのよね。…でも実はアタシ、かなり立派なお局様だったりするのよ。…ごめんね、顔が丸くて。
 心の中でどんなに叫んだところで届くはずもなく、娘さんは次の日からどことなくよそよそしく、慣れない敬語を必死に駆使して精一杯の「気遣い」を示そうとするようになる。「そんな、畏まらなくったっていいのよぉ」と言っても当面は無駄。元通りの気安さと馴れ合いを取り戻すには早くて一週間、ひどいときには数ヶ月かかる。

 かつて飼っていたミドリガメのカメ子、一年半かけてやっとあたしの手から直接エサを食べてくれるようになったのに、うっかりエサの容器のフタを水槽に落っことしてからは二度と差し出すエサを食べてくれることはなかった…そのときの哀しみが静かに心に蘇り、じんわりと涙が滲んでくるのはこんなときである(違うだろ>自分)。

 おっといけない。これはムカついた記憶じゃなくて哀しかった思い出だわ。いや、本当にムカつくことはこんなんじゃなくて。
 実例その二は区役所へ印鑑証明書取りに行ったとき。めったに行く場所じゃないから、当然迷う。で、フロア入り口に置かれている案内板をじっと見てたら、背後から「どんな御用ですか?」と声をかけてくれたおじさんが一人。要件を告げると、担当窓口をそれはそれは親切に教えてくれた。そのことには、素直に心から感謝する。だけど。
「あ、印鑑証明なら二番窓口ね。ほら、あそこに書いてあるでしょ、二番窓口。わかる? 申請用紙はそこを右に行ったところにあるから、必要なこと全部書いてね、係の人にちゃんと出すのよ。大丈夫かな?」
 …あたしゃ、「初めてのお使い」で村外れのおじーちゃんちにトウモロコシもらいに行く幼稚園児かいっ!! 丁寧なのはいいけれど、わざわざ膝かがめて、しかもおネェ言葉まで使うっちゅーのは明らかにやりすぎじゃい! それにあんた、髪の毛がだいぶ薄くなってるからこっちもついつい「おじさん」だと思っちゃったけど、よくよく見ればもしかしてあたしより年下だろ、おいっ! …てなもんで。

 多分、その人はとっても親切な人だったんだろう。TシャツGパンにリュックしょったノーメイクのガキっぽい娘っ子(と認識できるような物体)が一心不乱に案内板見てれば、できるだけ優しく教えてやろうとするのは人として当然のことかもしれない。だけど、「優しく親切に」っていうのは決して相手をガキ扱いすることじゃないだろーに。
 どーも現代日本の大人たち(特におじさん)、相手が若い女だと思うと途端にガキ扱いして、必要以上に優しくしたがり、甘やかしたがる連中が多すぎるっ! この間乗ったタクシーの運ちゃんもそうだったし、その前に道あるいててちょっとぶつかっちまったどっかのオッサンもそーだった。まあ、「本物の若い娘さん」の中には、そんなおじさんたちの態度を「大事にされてる」と誤解して喜んでいる連中もいるかもしんないけど、それって、裏を返せば完全にガキ扱いされてる、すなわち一人前だって認めてもらえてないってことなんだよ。昔、「女子供」という言い方があったけど、この国の大人たちの認識って、その時代から一歩も進歩していないような気がするのはオバサンだけなんだろーかねぇ…。

 ただ、こちらにも非はあるのかもしれない。いい年こいて年がら年中Gパンにリュックしょってろくろくメイクもせず、スニーカーやサンダル履きでうろついてる人間を「一人前の大人」として認めるのは確かに勇気がいることだし(だけど、買い物に行ったりするにはこのスタイルが一番楽なのよ)、三十過ぎたら人間、自分の顔に責任を持てとも言うじゃん。確かに三十年以上も人間やってりゃ、誰でもいろいろな経験はしてるはずで。
 受験戦争だの交通戦争だの、場合によってはゾク同士の抗争だの出入りだの(←おいっ)、果ては就職戦線まで何とか乗り越えて、学校も出たし就職もした。やがて結婚して子供産んで必死こいて育てて、そうでなければずっと汗水たらして真面目に働いてきてさ。中には離婚や死別その他の理由でシングルマザーになっちゃって、子供抱えて歯を食いしばって生きてる人だっているだろうし、このトシになりゃ親の介護だってかなり身近な問題だ、介護と仕事の板ばさみになって神経すり減らした挙句、泣く泣く仕事を辞めたという人だっているだろう。00ナンバーの皆様方のように悪の組織に拉致されて改造されたとか、うちの藤蔭先生のように、今でこそ人も羨む完璧なキャリアウーマンだけど、子供の頃には超能力と家庭の事情にさんざん悩み、苦しみぬいたとか(やめんかいっ>自分)…。自慢じゃないが管理人も、このうちのいくつかはしっかりと経験していたり(…いや、どれとどれとはあえて申しませんが)するんだから、そんな「人生の蓄積」ってやつがくっきりと顔に刻み込まれていてもいいはずだよね(たとえ丸くても)。しかし、もしもそうならこんなにも頻繁にガキに間違われることはあるまい。…ってことは、やっぱりオバサン、年齢のわりには苦労が足りないのかしら。人生の荒波も困難も何にも知らないまま、ただ頭だけでわかったような気になって、偉そうなことばっか言いたれてる世間知らずの半人前なのかしら…。

 こんなことを考えて、時折夜も眠れなくなることがある。今まで過ごしてきた前半生がまるっきり意味のないものに思えて、その中で感じた喜びも流した涙も、時には真剣に「死んじゃおうかな…」なんて考えたあの気持ちさえ、子供だましの一人芝居に見えてきて。
 ああ、年齢相応の貫禄ある「オバサン」には、一体どうやったらなれるのかしら。威風堂々、あたりをなぎはらうがごとく、周囲の誰もが最敬礼でひれ伏すような無敵の「オバタリアン(←古)」になれれば、こんな劣等感にさいなまれることもなくなるだろうに。
 でもそうなったらあたしのことだ、きっと目ェ血走らせてエステに通ったり、バカ高い化粧品買いまくってべたべた顔に塗ったくったり、プチ整形のパンフレット集めまくって、一番よさそうなところ必死で探したりするんだろうなぁ…(←要するに我儘)。

 思春期の少年少女を「難しいお年頃」と言うのは当たり前。しかしながら「オバサン」という年代も、かなり「難しいお年頃」だったりするようである…。



 「…はぁ。今回は、どうやらボクが出なくても大丈夫だったようでちね。ママにも何とか理性が残ってたみたいで『一人ボケツッコミ』やってくれてたし。いつもこうなら、ボクも安心できるんでちけど…」
 言いつつ、口にくわえたイエローカードとレッドカードを自分のおもちゃ箱の奥深く隠すパピ。暴走する管理人に悩まされ、気苦労が絶えないその額の辺りには最近とみに白髪が増えてきたようであるが、本人(本犬?)はいまだ、その事実に気づいてはいない…。



2003.07.26.(土)      オバサンの衝撃

 この間さー、デパートの書籍売り場行ってしみじみ感じたんだけどさー。
 今、マンガとかイラスト描いてる子って…いいよなぁ…。

 だって、すごいよー。デザイン関係の書棚の中にはちゃんと「コミック」っていう一角があって、いろんなポーズ集だの背景写真集だの、中には職業別コスチュームスタイル集まである。オバサン、しばし固まっちゃいましたよ。いやマジで。
 もちろん、そんなのがあるからってどれもこれも丸写しできるワケないし、結局それを存分に使いこなせるかどうかは本人の腕次第だってことは今も昔も変わりないと思うけどさ(事実、ちらっと立ち読みしてみたら意外とそのまま使える絵は少なかったりするし)。
 でも、ごめんね。アタシ、ついつい愚痴言いたくなっちゃうのー。ほら、何しろオバサンだから。

 かつてオバサンがマンガ少女だった頃って、この手のものはほとんどなかったです。人体のポーズ集自体は当時からいろいろありましたけど、どれもこれも純粋な芸術家志望者のためのもので、早い話がみんなヌードデッサン集。それだって人物を描く基本でございますからして、マンガ風イラストの参考にもちゃんとなる。でも、その裏には結構いろいろ問題があってね…(その点については、気が向いたら詳しく解説するわ)。
 だから、マンガ系の絵の練習するのって、それはそれは大変だったのよぉぉぉ…。ええ、やりましたとも。お気に入りの漫画家さんの絵をあれこれ模写したり、書きたいポーズの参考になる写真を新聞やら雑誌から切り抜いたり。たった一枚の写真がほしいからって、乏しい小遣いやりくりして泣きながら400円の雑誌買ったこともあったなー。手足が自由自在に動くポーズ人形、あれがあればどんなに楽かと毎日のように画材屋さんのショーウィンドウに張りついていたものの、高くてとても買えたもんじゃなかったっす。あの頃はちゃんとしたプロの方々でさえ、作品の資料にするため、カメラ片手にあちこち写真撮りに行ってたみたいだけど、カメラなんてポーズ人形以上の超高級品、しがない女子中学生や高校生に買えるかっつーのっ! 自慢じゃないが、オバサンが制服着てた頃にはまだインスタントカメラもデジカメもなかったんだよっ!! カメラつきケータイなんか、ほとんどSFの世界だったんでぃっ!!!(←管理人、絶叫とともにしばし硬直。…どうやら、青春の日々を思い返しているうちに虚しさのあまり軽い貧血を起こしたらしい)

 「…あーあ。また、昔のこと思い出してるうちに自爆しまちたね。ホント、学習能力がないんだから…でも、年寄りが思い出話ばっかり語るようになったらそろそろお迎えが近いとか何とか、この前テレビでやってまちたっけ。ボクもそろそろ、新しい飼い主さん探さなきゃいけないかなー」(<通りすがりのパピ)。

 あ…(←どうやら正気に戻った)。うん、別にね。そういう資料が比較的手に入りやすい価格でたくさん出回ってることに文句をつける気はないの。現在のマンガ&イラスト愛好家の少年少女にも、素直に(…でもないか)「よかったね」って、言ってあげたい(ちょっと額に青筋立ってるけど)。
ただ、オバサンが一番びっくりしたのは…びっくりしたのはあああぁぁぁっ!
 職業別ポーズ集に「メイド&巫女編」ってのがあったんだよっ!! メイドはともかく、何で巫女なんだあああぁぁぁっ!!
  オ…オバサンが…オバサンがバイトで巫女やってた頃なんて、ほとんど注目度ゼロ、超地味なバイトの代名詞みたいな職種だったのにぃぃぃっ!!
 おお、いかんいかん。あんまり叫んでるとまた貧血起こしかねん。でもまあ、とりあえずそれはおいといて。
 ええもう、アレを見つけたときこそ、時代の流れっちゅーやつをしみじみと、骨の髄まで思い知った瞬間でございましたわ。あー、アタシやっぱり二十年早く生まれすぎちゃってたかも。…でも、二十年後に生まれてたら「新ゼロ」も「宇宙戦艦ヤマト」も堺正章主演の「西遊記」もリアルタイムで見ることはできなかったはずだしなー(悩)。

 なのにそんな身を切るばかりの葛藤をよそに、気がつけばふらふらと書棚に手をのばし…巫女さんポーズ集手に取ってしっかり目を通していたりして…でもって、憑かれたような足取りでレジに行き、財布取り出して代金払っちゃったりしてた自分が恐ろしい。
 それだけならまだしも、うちに帰ってかなり真剣に目を通し、約一日の放心状態を経てこんなモン描いちゃったアタシってどーよ(←…もはや、何も言う気力がないらしい)。

 またあの小姑犬が戻ってきたら何言われるかわからん。ここはとにかく、さっさと逃げよう(←そして、そそくさと逃げ出す管理人。すでに人間としての尊厳は跡形もない)。



2003.07.17.(木)      オリキャラ解説―石原・藤蔭両先生の真実(蛇足つき)―

 石原先生と藤蔭先生。オリキャラ二人組が思ったよりご好評を頂いているようで、滅茶苦茶嬉しい反面、かなり驚いている。
 というのもこの二人、な〜んにも考えずにただ思いつきと勢いで出しちゃったキャラだったりするんだもーん。

 まず石原先生。「紫の少女」で×××される犠牲者をジョーくんに決めたものの、「いくら天然でも、普通だったら素直にやらせるはずがないよな」なんて考え、それじゃあ風邪の一つもひいてもらおうということにした。するとそこにまた疑問が一つ。「サイボーグ」って、風邪っぴきになったらどーすんだ?
 「私の声が〜」でみんなも言ってたけど、機械部品の破損はギルモア博士が直してくれるし、生体部分との結合に問題があればコズミ博士に相談すりゃよかろう。だけど、風邪って一応内科系の病気。いかに二人が優れた学者とはいえ、生体工学と生物学だぞ、おい…。まさか、市販の風邪薬飲んで、後は根性で治す、なんてんじゃないだろうな。それではあまりにメンバーの皆様方が可哀想…じゃあ、みんなにお医者さんの友達作っちゃえ、とただそれだけの理由で石原先生誕生。もちろん、その後の予定なんかまるっきし考えていなかったから、性格づけはかなりいー加減。「若いに似合わず腕は超一流、だけどちっとも偉ぶらない気さくなにーちゃん」…それだけ。事実、あの時点ではそれだけでも何とかなったし、それ以上どーするつもりもなかった。
 しかし、「私の声が聞こえますか」を書いたと同時に、事情は一変する。

 藤蔭先生は石原先生にくらべりゃまだマシだった。というのもこの方、実は管理人の未発表オリジナルのサブキャラだったから。ちなみに、そっちの主役は「真夏の〜」にちらりと出てきた女子高生二人組だったりする(しかも、てこなちゃんが主役でせいるちゃんは準主役)。で、せいるちゃんの従姉にあらせられる藤蔭先生はというと、とりあえず性格や生い立ち、生活環境の設定はできていたものの、まだ登場するまでにはこぎつけていなかったんだわ、これが(←全ては管理人の遅筆の所為)。
 だから、「私の〜」で、キーパーソンとなる精神科医(これも別に、最初から女性と決めていたわけではナイ)が必要になった瞬間、今さら新キャラ考えるのもめんどくさかったし、迷うことなく彼女を引っ張り出すことに決定。後ろめたさ? 罪悪感? そんなもん、これっぽっちも感じませんでしたわよ。せいぜい、「うまい具合にいいキャラがいたな〜(踊)」なんてほくそえんだくらいでさ(←鬼婆)。だからまさか、その思いつきがこんな結果になるとは夢にも思わなかったんだよね…。

 今だから申し上げます。「石原先生が藤蔭先生に片思い」というのは、管理人の完全な気の迷い、もののはずみでございます(石を投げないで下さいっ)。そしたら何と、N.B.G.のお庭に投稿していた時点から皆様の応援をものすごく頂いてしまって…気がつけば「真夏の夜の雪女」などという、お二人の青春記まで書いてしまっていやがりました。サイトを開いてからも、この二人には好意的なお言葉ばかりを頂戴し、管理人にとってはまさに「嬉しい誤算」の最たるものだったんです。「人間万事塞翁が馬」、これって現実世界の人間だけじゃなく、物語世界の人たちにも当てはまる言葉だったんですねぇ…。

 ただ、そのおかげで石原先生のキャラが「奥手のクソ真面目な純情とっちゃん坊や」として固まってしまったことだけにはちょっとばかり同情してなくもないけどね。でもまあ、この際面白けりゃそれでいーかと(激爆)。
 ついでに言えば、この人を拉致しようとしたBG(→「紫の少女」参照)って、一体何考えていたんだろうなー。まあ、そりゃ腕は凄いかもしれないけどさ、あんなの仲間に引き入れたら「悪の組織」としてのアイデンティティが崩壊しかねんぞ。00ナンバーの皆様も、無理して助けないでそのまんまほっぽらかしときゃよかったのに。うまくすりゃ、彼の「年がら年中春爛漫とっちゃん坊や菌」がBG中に広がって、あっという間に内部崩壊起こしてたかもしれないんだから。
 あ、それを言ったら00ナンバーの皆様がBGを脱走する必要もなかったかもな。だってそうすりゃジョーくんと石原先生、無敵の天然二人が一堂に会するわけじゃん。それも、片っぽは科学者チームのリーダークラス(「腕だけ」考えりゃ、石原先生にはそうなる素質が充分あります)、片っぽは組織最強のサイボーグ(ジョーくんって、当時のBGの技術の粋を集めたサイボーグでしょ? だったらその後もより改良を加えられて、何年たとうが「最強」の地位を守り通すような気がするんですけど)…それが両方とも、超天然なんっスよ? しかもその天然菌がどんどこどんどこ組織中に広がって行っちゃったら、スカール様やボグート氏がどんなに頑張っても当初の設立理念を守り通すことは不可能なんじゃないかと。

 そこで、本日の結論。

「各種法人・団体及び悪の秘密結社の皆様方へ
 新たなる人材を採用あるいは拉致する際の選考基準に、過度の学歴・能力偏重主義を持ち込むのはやめましょう。その人の人間性及び協調性を丹念に審査することこそが結果的にはあなたの組織の崩壊を防ぎ、よりよい発展へとつながります」


 だけどどうして、オリキャラ解説の結論がこういう方向へ行っちゃうかなー…(悩むな>自分)。



2003.07.14.(月)      (やっとの思いで)本開設!…そして、初のイエローカード

  はぁ…ようやく本開設だよ。本当は7月7日に開設したかったんだけどなー(←「009」星祭りの夜編が好きな奴)。でもいいや。今日は満月だし、フランス革命記念日だし(←意味不明)。
  それにしても、仮開設からおよそ二週間以上。どうしてこんなに時間がかかっちゃったのかねぇ。開設記念のSSはあたしにしちゃ珍しく四、五日で書けたし、他の話だって一応、完成品を載っけるだけだったのに。
  やっぱ、看板がガンだったのかしらん。何てったって、ハガキ大のイラスト描くのに一週間もかかったもんなー。…やっぱり、二十年のブランクはそう簡単には埋められないものなのかもしれんのう…(管理人、腕組みをして深いため息。と、背後から忍び寄る黒い影)。
「ママッ! また何を勝手なことブツブツ言ってるでちか!」
「おお!出たなパピ! しかもいきなりイエローカード引っ提げての登場とは、いい度胸してるじゃん」
「当然でしょっ! またあんな大ウソついて、見過ごすわけには行きまちぇんっ!」
「こらこら、人聞きの悪い。いつあたしが嘘ついたってんだよ」
「ママは絵の話になるといつも『二十年のブランク』を言い訳にしまちけどね、その言葉が通用するのは少女マンガ系のイラストだけでしょっ! 大体ママ、今までに風景画なんて描いたことあるんでちかっ!」
「あるよー。小学校のとき、写生会で羽田空港行ったことあるもん」
「そーいうのは、描いたうちに入りまちぇんっ!」
「うるさい犬だね。とにかく、描いたことはあるんだからいーじゃないよっ! 第一、風景画なんて学校の授業で描かされりゃそれで充分だろーがっ。美男美女も、美少年も美少女も出てこない石ころだらけの山描いて何が面白いんだっつーの」
「その台詞は、風景画家の皆さんに対してあまりにも失礼すぎまち! それに、ママの好きな『009』にだって、美術担当で風景の絵を専門に描いてた人だっているでしょっ。『ブランク』っていうのは、そういう経験のある人たちが使う言葉でちよ! 経験もないくせに、いつまでも偉そうにそんなこと言ってると、次はレッドカード出しまちからねっ」
「黙れ、小姑犬! どんな絵だって、描きゃあとにかく何とかなるもんなんだよっ!」
「え…?」
「別に絵に限ったこっちゃなかろーが。『やりゃあとにかく何とかなる』、あたしゃ今までこの根性で人生歩んできたんでぃ! 文句あるか!」

 パピの口からぽろりと落ちるレッドカード。そして管理人、ぶんむくれて退場。…ひゅるるるる―残されたパピの尻尾を吹き過ぎる一陣の風。

 パピヨン犬、パピ。オス。「出たとこ勝負」という言葉の意味と、飼い主の本性をあらためて思い知った三歳の初夏―



2003.06.28.(土)      仮開設!

 サイトUP後、未練たらしくだらだら続けていた修正&確認にも一段落つき、いよいよ仮開設を決意。一応、何人かの方にはチェック依頼も兼ねてお目にかけてはいるものの、果たして他の皆様の反応は? 内容が全然面白くない、なんて言われちゃったらどうしよぉ…いや、それ以前に果たして来て下さる方がいるのかどうか。あああ〜。何だか合格発表を待つ受験生になった気分…(←管理人、落ちつかなげに部屋のあちこちをうろうろ。その姿はさながら動物園のクマ)。
「がうがうがうっ! ママッ! いー加減、お部屋の中を歩き回るのはやめてっ! 気になって眠れないでしょっ!」
「でもパピや、お前は気にならないのかい、サイトのこと…」
「だってボクはただの雇われ店長…じゃなかった、雇われ案内人だもん。このサイト、作ったのも公開したのもママだもん。そんなことよりお昼寝の方が大事に決まってるじゃないでちか」
「………」(←管理人、いじけて部屋の隅へ。案内人、大いに満足してお昼寝の続きに入りながら夢見心地で一言)。
(やれやれ、やっと静かになった。それにしても、本当に手のかかる人間でちねぇ…)

仮開設直後の管理人と案内人


 

2003.06.19.(木)      サイトUP!

 いよいよサイトをウェブにUP。この先どうなるのかすごく不安…。



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